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girl on pinks



朝の9時、遅れ気味の到着。塗れたままの髪と不機嫌な表情。
愛すべき、15歳の彼女。




黒のカットソーからは肩口が大きく開いていて、少しだけ目のやり場に困る。
華奢な鎖骨が、彼女の肌の下に埋まっていて、確かにそこにある事が分かる。
触れたい衝動。抑える理性。




その黒のカットソーの下にはショッキングピンクのキャミソールを身に着けていた。
肩口から、淡いオリーブグリーンのストラップが見えた。
固唾と動悸。








15歳の彼女は、僕に不慣れに塗ったマニュキュアを見せてくれた。




所々、でこぼこした爪を、彼女は僕に見せてくれた彼女。僕の手に、君は手をそっと乗せた。
少しだけ、自慢げな笑顔がほほえましい。






ぬれた髪そっとをなでながら、「来月からもう女子高生になるんだね。」と、そう言葉にしてみる。






「9月で16才だからもう結婚できる位、大人になったんだよ。」
唇を少し歪めて彼女は言った。






そう、親の許可が必要なくらいには、彼女は大人になったのだ。
言葉にしないまま、もう一度だけ、そっと髪をなでた。





ムキになって、その手を払いのける。
払いのけられたその手はほんの少しだけ冷たく濡れていた。






僕らの4年間という時間の蓄積は、言葉にしなかった思いのうち、
伝わらなくても構わないと言う部分だけを、伝えてしまうのだ。
# by s_nozomi | 2004-04-02 17:46 | My girls life